「白内障」・・・この病気は、「白ソコヒ」と呼ばれ、人間の場合は「患ってしまうと失明する」と聞かされていました。今では、日帰り手術で改善する様ですが、ヨークシャテリアにも同じ様に白内障があるということです。犬の白内障とは、どの様な病気でしょう。調べます。
目次
ヨークシャテリアの白内障
白内障とは、個体の目が白く濁ってしまう目の病気だそうです。眼のふちから濁り始め、やがては全体が白くなってしまう様です。これは、目の中の「水晶体」というレンズの役目をするものが濁ることで目が見えにくくなり、放って置くと失明してしまう恐ろしい病気だといわれています。
①白内障には、「先天性」と「後天性」がある様です。
先天性白内障の種類
「先天性」ですから、「生まれつき、その素質を持っている」ということです。予防する
ことは極めて難しい様です。
(1)先天性白内障
・生まれて2か月以内に症状が現れる
・母体にいる時には、すでに発症している
(2)若年性白内障
・生まれて半年~1年ほどで発症する
後天性白内障の種類
後天性白内障は、老化現象を除けば、何らかの理由で成長の途中や大人になってからかかる病気で、遠ざけようと思えば遠ざけることができるものもある様です。
(1)加齢性白内障
・加齢性白内障は、大変数の多いタイプ
・たいていの場合は、8~10歳で発症する
・早ければ、生まれて6歳以降に発症する
(2)外傷性白内障
(3)代謝性白内障
(4)眼病性白内障
(5)中毒性白内障
②白内障には4つのステージがある様です。
第1ステージ:初発白内障
・眼のふちが白く濁っている
・飼い主が見ても気が付かず、個体も違和感を持っていない様に見える
第2ステージ:未熟白内障
・眼の中央に白い濁りが見え始める
・飼い主が気付き始め、個体も「かすみ」や「ぼやけ」を感じている様に見える
第3ステージ:成熟白内障
・眼全体(瞳孔を含む)が白く濁る
・飼い主がはっきりと確認でき、個体も「見えない」ことが自覚でき、歩くのが恐々に見える
第4ステージ:過熟白内障
・飼い主は失明を感じる
・個体のレンズ(水晶体)が硬くなり炎症を起こすので個体も苦痛を感じているだろう
飼い主が個体の変化を見抜けないと、あっという間に第3ステージまで進んでいる場
合が多く、獣医師への受診は、この頃が一番多いといわれています。
白内障の原因と症状
①白内障の原因
避けられないと思われる白内障
・母体にいる時にはすでに発症(先天性)
・高齢化
環境の改善や飼い主の意識改革で防ぐことが可能になりそうな白内障
・個体の生活環境や餌
・過度の紫外線
・外傷
・糖尿病
※早い時期での糖尿病の治療で、白内障が良くなる可能性がある
・低カルシウム血症
・ホルモン疾患
・目の疾患:ブドウ膜炎、緑内障、網膜異形成、水晶体脱臼など
※治療は難しく、術後の経過も良くない可能性のあるブドウ膜炎は要注意
・食べ物や薬品などによる中毒性白内障
※ジニトロフェノール(工業用防腐剤)、ナフタリン(防虫剤)など
②症状
・見てすぐに気が付くほど、個体の目が白く濁っている
・目の瞳孔が開きっ放しのことがある
・物につまずいたり、ぶつかったりする
・部屋の隅(壁沿い)をたどって移動する
・わずかな音にも驚く
・暗い場所を避ける
・飼い主と目を合わせない(合わない)
・(目の病気を併発している場合)痛がる
③対策
・体が酸化(老化)することへのストレスを軽減
・必要に応じてビタミンCを多く含むサプリメントや栄養剤を与える
・食事での栄養補給(ビタミンCを多く含む食材を中心にバランス良く)
・紫外線を避ける
・定期検診を受ける
・わずかな異変にも迷わず獣医師に受診
・市販薬(白内障予防薬)の有効な活用
まとめ
ヨークシャテリアの白内障は、レンズの役目をする水晶体が白く濁り、個体の視力を徐々に奪う病気だということが分かりました。先天性の場合の予防は難しく、後天性であっても進みが早いと失明する恐れがある様でした。
飼い主が個体の様子をよく観察していても、獣医師に受診した時には、かなりステージが進んでいることが多く、予後(治療や術後の経過)は良いとはいえないことも分かりました。それでも、少しでも異変に気が付いたら早めに受診することによって、残りの愛犬の生活が全く違うものになることを覚えておきたいものです。
白内障の予防は、「白内障の研究」がまだまだ足りないことで、残念ながら不可能といわれていますが、定期的な健康診断を受けることが、現在の「健康への第一歩」だと感じました。