犬にもたくさんの病気がある様ですが、ヨークシャテリアがかかりやすい病気の1つに、水頭症がある様です。そして、水頭症は、「生まれつきの場合=先天性」と、「成長過程で発症する場合=後天性」の両方がある様です。

水頭症の原因、症状、治療について調べます。

水頭症とは

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水頭症とは、脳室と呼ばれる場所が異常に広がって、そこに脳脊髄液が溜まり、脳を強く押し付けることで異常が起こる病気だといわれています。脳脊髄液は、脳から脊髄を廻っている液のことを指し、脳の圧力を調節する働きをしている様です。

・水頭症の2つのタイプ

①閉塞性水頭症:脳脊髄液が止まってしまい、流れが悪くなって起こる

②代謝性水頭症:脳細胞が壊されたり、成長不全の箇所に脳脊髄液が溜まって起こる

大切なことは、「水頭症は不治の病」であるので、飼い主さんには、個体を最後まで介護する心構えが必要になるということの様です。

水頭症の原因と症状

・水頭症の原因には、3つのことが考えられる様です。

①生まれつきの場合(先天性)

・原因:胎児の時に母体が何らかのウイルスなどに感染

・発症時期:生まれて3~6か月頃

②成長過程で発症する場合(後天性)

・原因:頭の深いけがや脳炎などの病気など

・発症時期:時期は決まっていない

③生まれつきの場合(遺伝性)

・並外れて小さな個体、300~400gほどしかない個体など

・鼻先が短い顔の種類(短吻(タンフン)系は、水頭症を発症する確率が上がる

・発症:生まれて3か月~6か月頃

④症状

・頭が風船の様に膨らむ

・動作が不自然にゆっくりになる

・どこを見ているのか分からない様子や、いつもうとうとしている

・喜怒哀楽の「怒」が突然現れる

・認知症に似た様子が伺える

・食欲に大きなムラが出る

・成長しても足元が安定せず、よく転ぶ

・転ぶとなかなか立ち上がれない、または立ち上がれない

・けいれんを起こす

・頭が膨らむことで、目が引っ張られ、目元の表情が変わる

これらの症状がどのタイプにも必ず現れる訳ではなく、異常が現れた箇所によって現れ方が違うそうです。例えば、「元気は良いがよく転ぶ」、「歩き方に違和感があるが気にしなかった」などや、または、「うちの子は大人しいだけでまさか病気とは思わなかった」など、成長してから気が付く飼い主も少なくない様です。

水頭症が疑われた場合、血液検査やレントゲン、脳波検査、超音波検査、CT検査、MRI検査などが行われ、総合的に診断されるそうです。

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水頭症の治療

①検査

・血液検査

・レントゲン検査

・脳波検査

・超音波検査

・CT検査

・MRI検査

②治療方法

・内科的な治療

(1)降圧利尿剤

(2)副腎皮質ホルモン薬

内科的な治療では、脳に溜まった脳脊髄液を少しでも減らし、圧を下げ、正常に戻

す効果を期待して、これらの薬剤を処方される様です。幸いにも効果が出たとして

も、投薬は中止できないそうです。

・外科的な治療

水頭症の外科的手術としてよく使われる方法には「脳室腹腔シャント(VPシャント)」という方法がある様です。脳に溜まった脳脊髄液を専用の管を使って腹につなぎ、脳脊髄液を腹から処理する仕組みを作る手術だそうです。

この管は、個体の生涯にわたって取り外すことはできず、また、管が詰まったり、感染症を引き起こす危険性もある様です。この手術を行う時は、獣医師との話し合いを十分に重ねて判断することが大切だということです。

まとめ

ヨークシャテリアの水頭症の原因は、遺伝することが最も多く、生まれて3か月頃から症状が現れる様です。症状は、水頭症の箇所によってさまざま現れる様ですが、注意深く観察しないと分かり難いということが分かりました。

一度水頭症と診断されると、治療は難しく、内科的治療でも外科的治療でも、個体の一生について回ることになり、飼い主にとっても負担が大きくなることを覚悟しなければならないということでした。

水頭症という病気は、個体の寿命さえも縮ませ、悪化することも多いということです。

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